第224回 本田哲也『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』

本田哲也『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』

皆様、こんにちは。本日は、本田哲也『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)をご紹介したいと思います。

内容紹介

同じ商品カテゴリーなのに、なぜ「売れるもの」と「売れないもの」が生まれるのか?—それは「商品力」や「宣伝力」の問題ではない

その商品が売れるための「空気」ができているかどうか、だ。

商品を売るためにつくり出したい空気=「カジュアル世論」をつくり、売上につなげる。それが「戦略PR」なのだ。

本田哲也『戦略PR』(アスキー新書)

本書のテーマは「戦略PR」。「PR」という言葉は日常でもよく聞きますが、そもそもこれはどういう意味なのでしょうか?

「PR」とは、本来「Public Relations(パブリック・リレーションズ)」の略です。直訳すれば「公的な関係性」という意味になるでしょう。

つまり、「企業や組織がいかに世の中とうまく立っていくか」。そのための戦略やノウハウの総称が「PR」だと本書では説明しています。

それでは、具体的に何をもって「PRが成功した」とみなすのか、つまり、「PRの目的」とはなんなのか?

これは本書から引用した図です。

「PR」の最大の目的は、このピラミッドの最上段に位置している「ビヘイビアチェンジ」つまり、「人々の行動を変えること」です。

この目的を達成するための手段として、ピラミッドの下位に位置する「パブリシティ(情報の露出)」と「パーセプションチェンジ(認識変化)」が存在します。

よって、「メディアに取り上げてもらう」や「テレビCMを打つ」といったいわゆる「広告」は「PR」とは区別されなければなりません。

「PR」の目的は、単に商品やサービスについての情報を消費者に届けるだけではなく、もっと進んで「買ってもらうこと」が目的だからです。


 

「現代はかつてないほどに『戦略PR』が重要な時代である」。そのように筆者は語ります。

その理由は、我々が情報洪水と消費飽和の時代に生きているからです。

今世界では、毎日数え切れないほどの新商品が開発・発売されています。ある調査によると、我々が1日に目にするブランドメッセージはなんと4000を超えるとも言われているのです。

そんな状況では、商品やサービスの質を向上させて他と差別化を図るのは当然難しくなります。「良いものを作りさえすれば売れる」という時代はとうに終わっているのです。

だからこそ、顧客を創造し商品やサービスを消費してもらうためには、適切なPRの方法を学ばなければならないのです。

本書では、「戦略PR」の手法を6つの法則から説明しています。

「PSのプロ」である筆者の考えはどれも納得させられるものばかりです。広報担当で「どうすれば売れるのだろうか…」とお悩みの方には、是非おすすめの一冊です!!

感想

「『商品をつくる」よりも「買う理由をつくる」ことが大切だ」と筆者は言います。

「買う理由」とはなんなのか?それは、「消費者ニーズ」というよりも「消費者の共通認識」によって生まれるものです。

例えば、「いいクルマ」と言えば、あなたは何を思い浮かべますか?

人によって答えは様々でしょうが、世の中の大きな傾向で言えば「プリウス」に代表されるエコカーが今は「いいクルマ」と思われているでしょう。

しかし、「いいクルマ」の定義は時代によって異なります。10年前、2000年代には、ホンダのステップワゴンや日産のセレナのような、車内空間が広く家族と楽しく出かけられることが「いいクルマ」の条件でした。

さらに10年前、1990年代には、トヨタのセルシオや日産のシーマのようなラグジュアリーセダンが「いいクルマ」と認識されていたのです。

このように、「いい◯◯」の条件は時代によって変化します。

消費者たちが「買う理由」というのは、この「いい◯◯」を再定義することで生まれていくのだと筆者は説明していました。

そして、この「いい◯◯」の再定義を意図的に起こしていくのが「戦略PR」なのです。


 

この説明を読んだ時には「なるほど、さすがプロだな」と思わされました。

「より多く商品やサービスを売ること」を目標にした時、普通であれば「商品の性能や品質をもっと向上させること」や「消費者のニーズにあった商品に作り変えること」をしてしまいがちですが、どうやらそれではうまくいかないようなのです。

商品を売るためには、何よりもまず「商品が売れるための空気」を作らなければならないと言います。

我々が何かを買おうとするときは「質の良い商品だったから」とか「自分はこれが欲しかったから」とかではなく、意外にも「これがいいってみんなが言うから」という理由で買っているのかもしれません。

売り手側とすれば、消費者たちにそう言わしめたらPRも大成功ということでしょう。

本書を通して、販売やマーケティングの本質を少しは理解できたかと思います。

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

販売やマーケティングの本質を学べる素晴らしい内容でした。企業の広報担当の方であったり、自分の商品・サービスを売り込みたいという方にとってはとても参考になる内容なのではないかと思います。

現在Kindle版であれば、単行本のおよそ半額で購入できるので、この機会に是非!

こんな人におすすめ

  • 「自社製品の販売をもっと促進させたい」という人
  • 「販売やマーケティングについて学びたい」という人
  • 「効果的なPRの方法を学びたい」という人

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