第172回 鳩山玲人『世界のエリートは10冊しか本を読まない』

鳩山玲人『世界のエリートは10冊しか本を読まない』

皆様、こんにちは。本日は、鳩山玲人『世界のエリートは10冊しか本を読まない』(SBクリエイティブ)をご紹介したいと思います。

内容紹介

世界から優秀な人物が集まり、しのぎを削る最高峰ビジネススクール、ハーバード。

あなたは、どんなイメージを抱きますか。

膨大な知識と教養をそなえ、古今東西、大量の本を読みあさっている。

忙しい時間の合間をぬって、分厚いビジネス経営書を読み込んでいる──。

そんな「読書家」なイメージがあるのではないでしょうか。

しかし、実際に私がハーバード・ビジネススクールに留学し、学んだ経験から見えてきた姿は、一般の印象とはだいぶ異なります。

ハーバードの学生は、ほとんど本を「読まない」のです。

鳩山玲人『世界のエリートは10冊しか本を読まない』

『世界のエリートは10冊しか本を読まない』。なんとも衝撃的なタイトルです。

最近では、ビジネスパーソンにこそ読書が重要であると言われるようになり、「仕事のパフォーマンスを上げるには読書量こそが鍵だ」と主張する人もいるほどです。

そんな中、本書の筆者は「世界のエリートは本をほとんど読まない」と言います。

それはなぜなのか?

その理由を筆者は、「ハーバードのエリートたちは本を読むことを目的にしているのではなく、ビジネスで結果を出すことに重きを置いているからだ」と語ります。

ビジネスの世界で最も大切なのは、結果を出すことです。

それなのに、特に我々日本人はいわゆる「要約ノート」を作って内容をまとめようとしたり、重要な内容をノートに書き写したりと「筆者の主張を正しく理解する」ことを読書の目的としています。

これはこれで有意義な行為なのでしょうが、ノートをまとめることで満足してしまい、本から得た知見をビジネスの場で活用しようとする視点が、圧倒的にかけているのです。

これを筆者は読むだけの読書』の罠」と呼んでいました。


 

そこで筆者がたどり着いたのが、本書で紹介している「10冊読書術」です。

繰り返しますが、ビジネスパーソンが読書を通して目指すものは、ビジネスで結果を出すこと、そして直面している課題を解決することです。

「10冊読書術」というのは、今自分が直面している課題を解決するのに役立つ本だけを10冊選んで読むことです。

そして、その時重要なのが、決して「完読」を目指すことなく、課題解決に役立つ部分のみを「参照」する姿勢で読むことだと言います。

「読んだページが、1ページであっても、1行であっても、それを実践につなげ、結果を出せれば、その読書は成功だ」と筆者は語ります。

本書を通して、自分にとっての「10冊」を見つけ、ビジネスで結果を出すための読書術を学びます。

感想

本書の中で筆者は、日本とアメリカの学生は読書に対する姿勢が根本的に違うことを説明していました。

それはそれぞれの国での試験問題を見ても明らかで、日本の国語のテストでは、「筆者の主張を要約しなさい」、「下線部の「『それ』が指す内容を説明しなさい」といった具合に、やはり「筆者の主張を理解する」ことに重きが置かれています

一方、アメリカの国語教育では、「あなたがこの物語の主人公だとしたら、どう考え、どう行動するか」というように、「自分がその立場だったら」というクリエイティブな思考を重視するようです。

私は日本以外の国語教育を知らないので、これは日本が特殊なのか、アメリカが特殊なのかはわかりませんが、とりあえず日本とアメリカの国語教育、ひいては読書の姿勢は根本的に違うようです。

そして当然ながら、ビジネスパーソンに求められる読書の姿勢は、アメリカ式の「本の内容を自分の立場に当てはめて考える」という姿勢です。

これは古くから言われていることですが、「わかる」と「できる」は全く違います

本に書いてある難しい理論を一生懸命覚えても、それを現場で活かせなければ、ほとんど意味がないのです。

「評論家になるな、実践者になれ」。そう筆者は述べていました。

どうやら我々には、「読書とは、知識を暗記するものだ」や「読書とは、最初から最後まできちんと読まなければならないものだ」という意識が強すぎるようです。

これからは、「本に書かれている内容が、今自分が抱えている課題解決にどのように役立つのか」という意識を持ち、自分なりに考えて結論を出すという姿勢で読書をしていきたいものです。

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

「読んだページが、1ページであっても、1行であっても、それを実践につなげ、結果を出せれば、その読書は成功だ」

読書に対する重要な考え方を学びました。

ただ、予想はしていましたが、「10冊しか」というのは、「生涯で10冊しか読まない」という意味では決してありません。また、「これだけを読めば」という名著を10冊紹介している内容でもないので、そのような内容を期待されいる方はご注意ください。

こんな人におすすめ

  • 「いつの間にか「本を読むこと」が目的になってしまっている」という人
  • 「一流の読書術を学びたい」という人
  • 「読書が苦手だ」という人

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