第171回 メイソン・カリー『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』

メイソン・カリー『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』

皆様、こんにちは。本日は、メイソン・カリー『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(フィルムアート社)をご紹介したいと思います。

内容紹介

本書の副題は「クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々」だ。

天才たちは必ずしもお手本にしたいような生活を送っていたわけではない。じっさい、酒やクスリにおぼれる破滅的な生涯を送ったり、一日じゅう寝床で過ごしたり、世間から引きこもったり、おかしなジンクスにこだわったり、人間としてどうよ、といいたくなる人も少なくない。

だが、天才たちのそういった側面こそ、人間味にあふれていておもしろい。

メイソン・カリー『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』

クリエイティブな仕事を残した人々は一体どんな生活をしていたのだろうか?

そんな疑問に答えるべく、本書では著名な作家、芸術家、音楽家、思想家、学者をなんと161人もとりあげ、それぞれが仕事、食事、睡眠、趣味、人付き合いなどにどのように時間を割り振っていたかを紹介しています。

イギリスの作家V・S・プリチェットが残した言葉に以下のようなものがあります。

「結局のところ、偉大な人物はみなそうなのだ。彼らは決して仕事の手を休めない。一分たりとも無駄にしないのだ。そう思うと、非常に気が滅入ってしまうが」

しかし、本書を読み進めていくと、プリチェットのこの言葉が100%正しいわけではないことに気づきます。

本書で紹介されている偉人たちでさえ、いつも休みなく働いているわけではなく、時には不安に苛まれ仕事の手を止めてしまうこともあるのです。

筆者は冒頭で、「偉人たちの日課を知ることで、読者が意気消沈するのではなく、勇気付けられることを願っている」と書いています。

「天才」と呼ばれるような人の偉業を目の当たりにすると、良い刺激を受けることもありますが、その非凡な才能と自分の能力との差にひどく落ち込むこともあるでしょう。

しかし実際は、天才たちが必ずしも理想的な生活を送っていたわけではないのです。

本書を読めば、天才たちの生活がそれほど特別なものではなく、我々一般人のそれと大差ないことに気づくでしょう。

感想

本書を読んで気づいたことがいくつかあるのですが、まず一つ目は、クリエティブな仕事をする人は朝方である傾向が強いということです。

本書で紹介されいる偉人の多くが、朝の4時〜6時ごろの起床し、そこから昼食までほぼ休みなく仕事をするのです。

もう一つ気づいたことは、クリエイティブな仕事をする人は、適度な運動を日課にしている場合が多いということです。

「午前中に創造的な仕事が向いていること」と「運動によって脳がリフレッシュし集中力が回復すること」はいずれも最近の研究で明らかになっていることのようです。

しかし偉人たちは、今ほど科学も発展していない時代に、これらの事実を経験的に理解し実践していたというのですから驚きです。

そして最も驚きだった事実が、本書で紹介されいている偉人たちの多くは、1日のうちに3時間ほどしか創作活動をしないということです。

中には、「1日に30分以上執筆できたことは一度もない」と述べている人までいました。

しかし考えてみれば、人間の集中力はそれほど長く持つものではないので、3時間しか執筆をしないというのも納得です。

逆に考えれば、3時間しっかり集中して創作活動にのぞめば、創造的な仕事は十分可能になるということでしょうか。

以下に引用するのは、イギリスの小説家アンソニー・トロロープの言葉です。

文筆家として生きてきた者──日々、文学的労働に従事している者──ならだれでも、人間が執筆をするのに適した時間は一日せいぜい三時間であるという私の意見に賛同するだろう。

しかし、文筆家はその三時間のあいだ、途切れることなく仕事ができるよう、訓練すべきである。つまり、ペンをかじったり、目の前の壁を見つめたりすることなく、自分の考えを表現する言葉が見つかるように、おのれの頭を鍛えなければいけない。

本書読んで、クリエイティブな仕事のためにも朝方の生活習慣を身につけること、さらに、できるだけ短い時間に集中して創作活動にのぞむことを実践しようと決意しました。

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

偉人たちがどのような生活を送っていたのかを知ることができる面白い本でした。

短いものでは一人あたり1ページ、長くても4ページほどで完結しているので、ちょっとした隙間時間などにも読みやすい構成になっています。

また、前から順番に読む必要もない内容なので、気楽に読むことができます。読書が苦手という方にもおすすめです。

こんな人におすすめ

  • 「クリエイティブな仕事をする人に日課を知りたい」という人
  • 「偉人たちの生活を見てみたい」という人

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