第149回 出口治明『人生を面白くする 本物の教養』

出口治明『人生を面白くする 本物の教養』

皆様、こんにちは。本日は、出口治明『人生を面白くする 本物の教養』(幻冬社)をご紹介したいと思います。

内容紹介

教養とは何でしょうか?

どうして人間には教養が必要なのでしょうか?

もし、そう質問されたら、私に答えは「教養とは、人生におけるワクワクすること、面白いことや、楽しいことを増やすためのツールです」という一言に尽きると思います。

よりワクワクする人生、より面白い人生、より楽しい人生を送って、悔いなく生涯を終えるためのツール、それが教養の本質であり核心であると私は考えています。

出口治明『人生を面白くする 本物の教養』

この引用文からもわかる通り、筆者が語る「教養」とは、自分の人生をより彩り豊かにするためのものです。

そこに他人からの評価は関係していません。その意味で我々が普通に使う「教養」とは若干意味が異なるかもしれません。

「教養がありますね」と褒められれば、誰だって嬉しいに違いないでしょうが、本来教養とは、人からの評価を高めたり箔をつけたりするためのものではないと言うのです。

ただひたすらに、人生をもっと楽しむために必要なものが教養です。

例えば、サッカーをを全く知らなければ、ワールドカップを見ても全くワクワクしないでしょう。同じように、音楽の知識がない人にとってはクラシック音楽のコンサートなど、ただ退屈なだけです。

趣味や興味の幅が広ければそれでいいというわけではありませんが、興味の対象が多ければ多いほど、本当に自分が好きなものや、打ち込めるものも見つかりやすいのではないかと筆者は述べています。


 

それでは、その「教養」とは一体どのようにして身につけるべきなのか?

筆者はこれに対して、「自分の頭で考えること」が重要だと述べていました。

そして、この「自分の頭で考えること」のできる人が今の日本にはごくわずかしかいないのが現状だというのです。

日本は戦後から急速な経済発展を遂げてきましたが、その背景には、欧米諸国に追いつこうという共通の目的と、独自の雇用慣行がありました。

終身雇用と年功賃金制が保証され、欧米諸国を追いかける状況では、特に自分の頭で考えることなく会社に奉仕することが正解だったのです。

しかし時代は確実に変化しました。日本独自の雇用慣行をも崩れかけ、日本は他国をただ追いかけるだけではなく、自ら新しいものを生み出さなければならない立場です。

悲しいことに、特に日本のリーダー層は、他の先進諸国のリーダー層に比べ圧倒的に教養が少ないというのです。

本書を通して、人生をより面白くするための「本物の教養」について学びます。

感想

本書の中で、「意見が決められないのは『考え不足』が原因」という部分がありました。

最近は、賛否の分かれるような難しい政策課題について尋ねると「どちらとも言えない」と回答する人が多くなっていると、筆者は指摘していました。

これに関してはまさにその通りで、私自身も賛否の分かれるような話題に対しては「どちらとも言えない」「どちらもある程度正しい」など曖昧な結論を出してしまうことが多いです。

しかし、「どちらとも言えない」「どちらもある程度正しい」という結論は結局何も考えてないことを示すだけなのです。

世間一般に賛否が大きく分かれる問題であるなら、「どちらとも言えない」「どちらもある程度正しい」というのは当たり前の状況です。

その状態を見て、客観的に物事を述べた気分で「どちらとも言えない」というのは、実際何も考えていないことであり、とてもかっこ悪いのではないかと感じました。

「どちらとも言えない」という状況の中でも、「自分ならどう考えるか」をきちんと言えなければならないのです。

筆者が語るように、意見が決められない、つまり「どちらとも言えない」は「考え不足」が原因だと気づかされました。

上にも書いた通り、教養とは言い換えれば「自分の頭で考えること」です。

どんなに難しい話題に対しても、「どちらとも言えない」に逃げることなく、きちんと自分の頭で考え、自分の意見を言えるようになりたいものだと感じます。

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

大変素晴らしい内容でした。ぜひ多くの人におすすめしたいです。

本書で一貫して強調されている内容は、「自分の頭で考えること」でした。しかし日々の行動を注意深く観察すると、日々の生活で「自分の頭で考える」機会がどれほど少ないか実感します。

「教養」の本質を学べる優れた書籍だと感じます。

こんな人におすすめ

  • 「本物の教養を身に付けたい」という人
  • 「自分の頭できちんと考えられるようになりたい」という人
  • 「自分の意見をきちんと言えるようになりたい」という人

人気ブログランキングに参加中です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です