第143回 苫米地英人『仮想通貨とフィンテック 世界を変える技術としくみ』

苫米地英人『仮想通貨とフィンテック 世界を変える技術としくみ』

皆様、こんにちは。本日は、苫米地英人『仮想通貨とフィンテック 世界を変える技術としくみ』(サイゾー)をご紹介したいと思います。

内容紹介

仮想通貨やフィンテックはうまく使われていくことで、現在進んでいるような格差社会を、格差のない社会に修正していく力を持っています。

ただし、多くの人が「投機目的」としか見ていなければ、その力を十分に引き出すことはできません。

短期的に儲かるかどうかという、近視眼的な見方を捨てて、広角かつ望遠的な視点を身につけていくことで、多くの人が暮らしやすい、よりよい社会がやってくることでしょう。

苫米地英人『仮想通貨とフィンテック 世界を変える技術としくみ』

最近「仮想通貨」「フィンテック」という言葉をよく耳にするようになったでしょうか。(私は「フィンテック」については本書を読むまで知りませんでしたが…)

当ブログでも、第140回 小田玄紀『1時間でわかるビットコイン入門 ~1円から送る・使う・投資する~ 』で仮想通貨に関する書籍をすでに紹介しました。

本書の内容は、仮想通貨に関する「入門書」というよりは、入門レベルの知識をすでに身につけた人が、仮想通貨に関する一歩進んだ学習をするためのものだと感じます。

「仮想通貨」について正しく理解するためには、まずもって「通貨」という概念を正しく理解しなければなりません

「通貨」=「紙幣や硬貨のこと」という理解は実は誤りです。

そこで本書ではまず、「通貨とは何か?」という問題について考えます。一見簡単そうな問いですが、これは意外に答えるのが難しい問いです。

さらに章が進むと、「仮想通貨」の仕組みや問題点について言及します。

仮想通貨の仕組み自体は、実は意外と昔に完成していたようなのです。しかし、実用にあたってはセキュリティ上の問題があり、最近の技術革新によってようやく実用レベルまで達しました。

本書の中盤では、仮想通貨の仮想通貨のセキュリティシステムにも触れています。

そして終盤では、仮想通貨がもたらす未来について筆者独自の見解を述べています。

上にも引用した通り、仮想通貨は使い方次第で現代の格差社会を是正し得ると筆者は主張します。

しかし、そのためには「仮想通貨は儲かる」という短絡的な投機目的の思考を捨て、我々一人一人が仮想通貨を正しく理解し、利用していかなければなりません。

本書を通して、仮想通貨に関する正しい理解とその正しい利用法、そして今後仮想通貨がもたらすであろう未来の姿について考えます。

感想

本書を読み終えた時の正直な感想を言うと、一言「難しかった」という言葉につきます。

しかし、仮想通貨の仕組みについて詳しく解説しているため、ある程度難解な内容になるのは当然のことです。逆に言えば、それほど理論的で詳しい説明がなされているということでしょう。

 

本書の中で、筆者自身が仮想通貨がもたらす未来について独自の見解を述べている部分がありました。そこが大変印象的だったので、少しご紹介します。

つい最近のことですが、Apple社のiPhone7の発売と同時に、同社が「Apple Pay」という決済サービスを開始しました。

そしてこのApple Payというシステムによって、将来的にAppleが通貨発行権を独占してしまうのではないかというのが筆者の主張です。

極端すぎる主張にも聞こえますが、その根拠は以下の通りです。

今ではそれほど利用者が多いとは言えないApple Payですが、もしその利用者が爆発的に増え、あらゆる決済はApple Payで行うのが普通だという時代になるとどうなるでしょうか?

そうなれば、クレジットカード会社や電子マネー取扱会社はAppleに全く逆らえなくなります。

Apple Payを利用しなければ、決済ビジネスが成り立たないからです。

こうなればAppleは事実上、世界の決済事業者を傘下に収めることになります。

これでとどまればいいものの、もしAppleが、例えば「Appleコイン」のようにApple Payにおける唯一の決済通貨を発行しだしたらどうなるでしょうか?

そうなるとAppleは事実上、通貨発行権を独占してしまいかねません。

もちろんこれは想像の域を出ませんが、こうなる可能性は十分になるだろうと筆者は述べています。

確かに、世界一の企業価値を誇る巨大企業ですから、どういった企みがあっても不思議ではないでしょう。


 

Appleの話は少々極端な例なのかもしれませんが、仮想通貨が将来的に我々に大きな影響を及ぼし、生活を大きく変えるのはおそらく間違いないでしょう。

そうとなれば、今のうちに仮想通貨に関する正しい理解を持っておかなくてなりません。

まずは私自身が仮想通貨についてきちんと勉強していこうと思います。

今後当ブログでも仮想通貨に関する書籍の紹介が続くかもしれません(笑)

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

先にも述べた通り、仮想通貨の仕組みに関する部分は、少々専門的で難解です。仮想通貨に関する理解が全くないという人には、あまりおすすめしません。

しかし逆に、「仮想通貨の入門書は読み終えた。さらに興味を持ったのでもっと詳しく学びたい」という人にはぜひおすすめしたいです。

こんな人におすすめ

  • 「仮想通貨について詳しく学びたい」という人
  • 「仮想通貨がもたらす未来について学びたい」という人
  • 「『仮想通貨』や『フィンテック』に興味がある」という人

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