第117回 枝廣淳子・小田理一郎『なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? 小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方』

枝廣淳子・小田理一郎『なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? 小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方』

皆様、こんにちは。本日は、枝廣淳子・小田理一郎『なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? 小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方』(東洋経済新報社)をご紹介したいと思います。

内容紹介

システム思考では。「かつてうまくいっていたものがうまくいかなくなるなど、状況に一貫した変化が起こっている場合、構造の変化が状況やパターンに変化をもたらしている。したがって、問題状況を引き起こしている構造を見極め、構造に働きかけることで、望ましいパターンや状況を創り出そう」と考えます。

枝廣淳子・小田理一郎『なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか? 小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方』

本書の内容は、「システム思考」と呼ばれる新しい問題解決アプローチを説明するものです。

「システム思考」とは、問題となっている対象を構造をもったシステムとして捉え、問題解決を行おうとする考え方です。これにより、対象を複眼的な視点で見ることが可能になり、一面的な見方を避け、安易な解法に頼ることなく、根本的な問題解決方法を導き出すことができるとされています。

例えば、次のようなことを経験したことはないでしょうか?

低迷する売上に大規模な販売促進キャンペーンを行なったところ、その期間は売上が伸びたものの、そのあとの落ち込みがひどく、結局は赤字になってしまった。

このように、問題を解決しようと打った策が、また別の問題を引き起こしてしまうという現象は日常のあらゆる場面で見られます。

我々は普通、「問題の原因と結果はすぐ近くにある。だから問題の近くに解決策があるはずだ。」と考えてしまいます。そのため、ある問題に対し、一時的な対策を講じるにとどまり、根本的な問題解決に至らないのです。

現代社会で起こる諸問題は非常に複雑化しています。いくら理論的に考えようとしても、こちらを立てればあちらが立たずといった状況で、適切な解決策はなかなか見つかりません。

筆者は、「現代社会の諸問題はルービックキューブのようなものだ」と非常にわかりやすい表現をしていました。ルービックキューブは一面だけを揃えようとするのはそれほど難しくありませんが、6面全てを揃えようとなると、全体を俯瞰した視点が必要で、容易には揃えられません。

本書を通して、現代の複雑化した諸問題を解決するために必要な「システム思考」について学びます。

 

感想

本書の内容は、「システム思考」の説明から始まり、次にその具体的な手法を解説、最後は実際の事例を用いた練習によって理解を深めるといった形式でした。

それらを読んで、「システム思考」の要点は、レバレッジ・ポイント長期的な目線であると感じました。

レバレッジ・ポイントとは、小さな力でシステムを大きく動かせる有効なポイントと説明されていました。レバレッジとは日本語で「てこ」の意味ですから、「小さな力でより大きな作用を」という意味も納得です。

このレバレッジ・ポイントはしばしば直感に反し、問題との直接の関係がわかりにくい場合があるという説明もされていました。ちょうど「足裏のツボを押すと、内臓が良くなる。」といったように、必ずしも問題の原因と解決策は近くにあるわけではないようです。

また、長期的な目線については、「ある解決策を講じても短期的にはネガティブな結果が現れることもある。より長い時間軸で評価を行うべきだ。」というような主張がなされていました。

システム思考では、この状況を「よくなる前に悪くなる」と呼ぶそうで、より一般的な言い方では、「高く飛びあがるには、深く沈み込む必要がある」ということです。

 

これらの要点からも分かる通り、複雑化した問題の解決には、大局的で根本的なものの見方が必要だということがわかります。本書を通して、そのことを改めて実感しました。

なんだかわかった気になっている言いようですが、本書を読んだだけでシステム思考ができるようになるとは思っていませんし、実際、システム思考ができるようになるには実践を繰り返すしかないと筆者も述べていました。

個人的に本書を読んで、システム思考に対する興味が湧いてきて、ぜひ見につけたいと感じました。そのためにも日頃からシステム思考を実践していこうと思います。

また、さらに理解を深めるためにも、当ブログを通して「システム思考」に関する書籍をまた紹介していこうと思います。

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

日本ではまだなじみの薄い(?)「システム思考」についてわかりやすく解説していました。具体的な手法を解説し、その練習までできる点は高評価です。

現代では、業種や年齢を問わず、あらゆる場面で問題解決の能力が求められているように感じます。現代の複雑化した諸問題を解決するためにも「システム思考」は非常に有効なのではないかと感じました。皆様もぜひご一読ください。

こんな人におすすめ

  • 「『システム思考』について学びたい」という人
  • 「仕事上で解決すべき問題が多い」という人
  • 「ある問題に対しいつもその場しのぎの対応をしてしまう」という人

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