第101回 アダム・グラント『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』

アダム・グラント『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』

皆様、こんにちは。本日は、アダム・グラント著、楠木建訳『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』(三笠書房)をご紹介したいと思います。

内容紹介

「ギブすることは」誰の中にもある本能、本性であることは間違いない。ギバーとして生きることは、仕事の成果を出すためだけではなく、人間として最も幸せな姿勢である ー 「頭」でそう思うだけではなく、「体」でも「心」でも同意できる。

読み終わったとき「もうちょっと意識的にギバーになりたい」と思い、動き出した自分がいいる。読めばついついここをと体が動いてしまう本 ー そんな本は、この世にそう多くない。自信を持っておすすめできるさわやかな一冊である。

 

アダム・グラント『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』「訳者のことば」より

人間は、その思想と行動から、次の3つのタイプに分けられると筆者は語ります。

  • 「ギバー」:人に惜しみなく与える人
  • 「テイカー」:真っ先に自分の利益を優先させる人
  • 「マッチャー」:損益のバランスを考える人

この3つのタイプの中で最も成功しやすいのはどのタイプなのでしょうか?

タイトルから考えても、最も成功しやすいのは「ギバー」であることは容易に想像がつくでしょう。「情けは人のためならず」ということざわが示す通り、やはり「与える人」というのは、結局報いを受けるようになっているのです。

しかし、面白いことに、最も失敗しやすいタイプも、この「ギバー」だと筆者は語っています。

つまり、「ギバー」(与える人)は、成功者になれるかもしれないが、その傍ら、単なる”お人好し”で終わってしまう可能性もあるというのです。

よって、「『与える人』こそ成功する」という表現は、やや説明不足であり、「与える人」が成功できるのは、特定の条件が揃っている場合のみです。

 

本書では、”自分志向”から抜け出し、成功できる「ギバー」となる方法を学びます。

 

感想

本書で、一番印象に残っていることは、「ギバー」は他人からの意見やアドバイスを柔軟に受け入れ、質問することが上手であるということです。

「ギバー」とは、「与える人」というの意味なため、他人から意見やアドバイスをもらったりするのは一見矛盾するように見えますが、そうではないようです。

まず、「ギバー」とは”自分志向”ではなく、”他者志向”の姿勢を持っています。

そのため、他者のため社会のためになるなら、進んで他者の意見やアドバイスを受け入れ、自分の考えを柔軟に変化させます。

その一方、「テイカー」はというと、”自分志向”の傾向が強く、何事においても、「自分だけが正しいはずだ」という考えを持っています。

「自分だけが正しい」と自己中心的な考えを持っているため、他者からの意見やアドバイスを受け入れようとはしません。また、仮にその時には、自分の考えが正しく見えなくても、いずれそれが正しかったことを証明できれば、自分の手柄はまし、威厳を発揮できるようになります。

私自身、「与える」ことの重要性は日々のあらゆる場面で、また、多くの本を読む中で学んできたつもりでした。そのため、「自分から積極的に与えよう」といった、いかにも「ギバー」らしい考えをしていたつもりでした。

しかし、本書を読んで、どうやらまだまだ「テイカー」にとどまっていると感じました。

まず、人に何かを与えようとするときも、「この人にこれを与えれば、きっと見返りがあるばずだ」といったように、「見返り」の方に主眼が向けられてしまっているのです。これでは、筆者のいう”自分志向”から全く抜け出せていません。

他者に何かを与える時も、結局は「自分の利益は何だろうか?」という、自己中心的な考えにとどまっているのです。

また、他者の意見やアドバイスを快く受け入れることがほとんどありません。組織全体の利益を最優先することなく、「自分の正当性を示し、手柄を取りたい」といった感情が、やはり心の底にはあるのだと感じました。

本書を最初から最後まで通して読むと、「『与える人』こそ成功する」というタイトルにも納得がいきます。

自分志向、自己中心的な考えから抜け出し、他者のため、社会のために利益をもたらせるような人間になりたいと感じました。

 

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

内容に関しては大変おすすめです。

我々は皆、「与える」という行為の重要性をなんとなく理解していると思います。しかし、多くの場合、与えることによって、結局は自分の利益を求めているのだと気付かされました。

本当であれば星5を与えたいところなのですが、「読みづらい」という難点が唯一存在します。数々の事例を取り上げ、説明に根拠を持たせるためでしょうが、その事例の紹介が長く、登場する人物の名前も覚えにくいため、非常に読みづらいです(笑)

 

こんな人におすすめ

  • 「成功者となるための方法を知りたい」という人
  • 「人を動かす方法を知りたい」という人
  • 「ギブ&テイクの原則を強く意識している」という人

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