第83回 デイビット・セイン、森田修『英文法、ネイティブが教えるとこうなります』

デイビット・セイン、森田修『英文法、ネイティブが教えるとこうなります』

皆様、こんにちは。本日は、デイビット・セイン、森田修『英文法、ネイティブが教えるとこうなります』(NHK出版新書)をご紹介したいと思います。

内容紹介

「文法」は、すべての英語力の基本を成しているものです。文法の正しい知識がなければ、英会話や資格試験、ビジネス英語などといった応用的な能力を伸ばしていくことはできません。あえて声を大にして言いましょう。「文法をおろそかにすることなかれ」と。

デイビット・セイン、森田修『英文法、ネイティブが教えるとこうなります』

グローバル化が進むためか、「英会話力を鍛えたい!」「TOEICの点数を伸ばしたい!」「英語でビジネスをこなせるようになりたい!」など、現在多くの人が英語の力の向上を目指しています。

しかし、「自分が身につけたいのは話す能力だ。難しい論文を読んだりする研究者ではないのだから、文法を詳しく学ぶ必要はない。」という認識をしている人も多いのではないでしょうか?

筆者曰く、その認識は大きな間違いです。

「ネイティブは文法など考えずに話しているのだから、文法は必要ない。」という主張を時々耳にしますが、そうではありません。

彼らは「文法を知らない」のではなく、「文法が体にしみついている」のです。

そのため、ネイティブはわざわざ「文法を意識する」必要がないのです。

 

この記事を読む多くの人の母国語は日本語かと思います。我々が外国人の日本語も聴く際も、「意味は通じるけど、普通はそう言わない。」「○○とは言わずに、普通は××と言う。ただ、理由は分からない。」と思う時があるのではないでしょうか?

そのようなネイティブが持つ「ナチュラルな文法」を身につけることで、英語力はさらに高まり、コミュニケーションもとりやすくなると筆者は言います。

そこで、英語を母国語とする筆者が、我々日本人には分かりにくい英語のニュアンスをわかりやすく解説しています。

 

感想

本書は全部で7章構成となっており、それぞれの章では、冠詞と名詞、前置詞、時制、助動詞、不定詞・動名詞・分詞、受動態・否定・疑問文、語法など、いずれも我々日本人が苦手とする英文法を解説していました。

そのなかでも参考になったのは、「冠詞と名詞」の部分です。

日本語には「冠詞」という概念がないため、我々にとって冠詞は大変扱いづらいものに感じます。あなたは、aとtheの違いを正確に認識しているでしょうか?

両者の違いについては本書でもかなり詳しく解説されていました。

しかし、私がそれ以上に参考になったと思える部分は、someとanyの違いを説明した部分です。

次の2文を見て、意味の違いを明確に訳し分けられるでしょうか?

A. Do you have some money?

B. Do you have any money?

中学校や高校では、「someは肯定文で、anyは否定文・疑問文で使う」というように教わるはずです。そのため、そもそもAの文章が成立するというのも、日本で英語教育を受けた我々にしてみれば違和感があります。しかし、もちろんどちらの文章も普通に使われる表現です。

それぞれを意味の違いを考えて訳すと次の通りです。

A. いくらお金持っていますか?

B. 持ってないだろうけど、お金は持ってる?

どうやら、someは肯定的な内容を前提にしており、anyは否定的な内容を前提にしている表現だそうです。

A. Do you have some money? と聞くと「少しはお金持ってるよね?ね?」のような印象、B. Do you have any money? と聞くと「どうせ持ってないんだろうな。一応聞くけど、少しぐらいは持ってるの?」のような印象だそうです。

これは、ただ単純に「someは肯定文で、anyは否定文・疑問文で使う」と覚えていたのでは、やはり分からない感覚です。

 

「なるほどなぁ」と納得し、大変参考になったのですが、「ナチュラルな文法」を身につけるのは、やはり簡単にはいかないと感じた次第です。

 

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

大変参考になりました。特に冠詞や前置詞などは、我々日本人にとって馴染みが薄く、そのニュアンスの違いを理解しにくいのですが、大変わかりやすく解説されており、なんとなくですがそのニュアンスの違いが理解できました。

また、初歩的なレベルから解説がなされているため、「英文法なんてすっかりわすれてしまった」という人が読んでも理解できるレベルになっていると思います。文法の復習にも適している、良い本だと感じました。

 

こんな人におすすめ

  • 「ネイティブが使う自然な文法を身につけたい」という人
  • 「英語力を向上させたい」という人
  • 「英文法の復習がしたい」という人

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