第63回 S・スマイルズ『向上心』

S・スマイルズ『向上心』

皆様、こんにちは。本日は、S・スマイルズ著、竹内均訳『向上心』(三笠書房)をご紹介したいと思います。

内容紹介

生きていくうえで必要な勇気の大半は英雄的な勇気ではない。歴史に残る勇気に負けない勇気は、日常生活でも発揮されるものだ。

たとえば誠実さを支える勇気、誘惑を退ける勇気、真実を語る勇気、偽物ではない自分自身を貫き通す勇気、不当に他人の財力に頼らず、自分の収入だけでつつましく暮らす勇気などである。

S・スマイルズ『向上心』三笠書房(人を動かす P.240)

本書のタイトルは『向上心』ですが、この「向上心」は現代の日本にとってもっとも必要な内容なのではないかと訳者の竹内氏は語ります。

現代において、何かの目標に向かって必死に努力することは、どこかばかばかしく、ともするとさげすまれてしまうような風潮があります。また、目標に向かって歩き出したはいいものの、少し難題を突きつけられるとすぐに怯んでしまい、挫折してしまうということも少なくありません。

そんな時代にこそ、誠実さと真面目さをもって日々の生活を送り、自らの確固たる信念をもって目標に向かう大切さを学ぶべきでしょう。

本書は150年以上お読み継がれている世界的な名著です。本書が書かれた頃のイギリスは「ユニオン・ジャックの翻るところに太陽が没することはない」と言われる世界最強の国でした。

それを実現させたのは、当時のイギリス人がもっていた「人格」です。希望を持って信念を貫き、忍耐強く誠実に生きるその姿は、現代人の我々も見習うべきでしょう。

今、我々にとってもっとも必要な「向上心」について学びます。

感想

人生とは世の中に役立つような努力をする場所、健全な思想を持って正しい生活を送り、自分自身のためばかりでなく他の人たちの幸せをも願って働く場所である。

S・スマイルズ『向上心』三笠書房

個人的に本書で一番印象に残っている部分です。

つい昨日、第62回 稲盛和夫『生き方 人間として一番大切なこと』をご紹介しました。その記事でも書きましたが、筆者の稲盛氏の徹底した「利他」の精神には驚かされました。

「人にもよかれ」「世のため人のため」の精神が京セラやKDDIといった大企業を生み出したことを知り、人間としてあるべき姿を学んだ気がしました。

本書でもそれとほぼ同様の内容を述べています。

しかし、やはり思うことはこの「利他」の精神を実践することはなかなか難しいとということです。

「他人の幸せを願って生きる」という言いますが、皆様はこれを実践できるでしょうか?

他人の幸せのために進んで苦労する、自分より恵まれない立場の人のために喜捨する、他人の成功を願い、それを自分のことのように喜ぶなどです。

私はまだ若く未熟なためか、なかなかできるものではありません。

そして、これは私だけに限らず多くの人ができないのだと感じました。

多くの人ができないからこそ、これを徹底できる人は世に成功者と呼ばれるのだろうと考えています。

人間は良くも悪くも、自己中心的な存在です。そんななかで他人の幸せも祈れるというのは、器の大きさというべきか、完成された人格というべきか、徳の高さを感じます。

  • 情けは人の為ならず
  • 人を思うは身を思う
  • 火中の栗を拾う

など、思えば日本には古くから「利他」の精神が息づいた言葉が多いです。やはり、昔の日本人は「利他」の精神の重要性に気づいていたのでしょうか。

「人にもよかれ」「世のため人のため」の精神をどうにか身につけていきたいものです。

 

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

読み進めていくごとに、生きることに対するモチベーションを高めてくれる本です。歴史上の偉人と言われるような人たちも、我々となんら変わりのない苦悩の日々と挫折の連続を味わっていたことを知りました。「なんだ、自分と同じようなものじゃないか。これなら自分もできるかも!」と成功の可能性を感じさせてくれます。

我々は誰しも、日々の生活の大部分を占める苦労や苦しみのなかに、束の間の休息や幸せを見出していくのだと教えられた気がします。

こんな人におすすめ

  • 「日々の生活をより充実したものにしたい!」という人
  • モチベーションを高めたいという人
  • 世界的名著と呼ばれる自己啓発本が欲しいという人

 

 

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