第60回 熊野宏昭『実践!マインドフルネス』

熊野宏昭『実践!マインドフルネス』

皆様、こんにちは。本日は、熊野宏昭『実践!マインドフルネス』(サンガ)をご紹介したいと思います。

内容紹介

日本マインドフルネス学会によれば、マインドフルネスの定義は以下のようになっています。

「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、 評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」

本書の最初に、我々がどれほど「今ここ」に集中できず、現実をあるがままに観ることができないかを示すおもしろい実験があったのでご紹介します。

あなたが目を閉じた状態で、誰かが「レモン」という言葉を発したとします。するとどうでしょう。あのツヤツヤした黄色い皮や、丸みを帯びて、先は少し尖った形状が見えてこないでしょうか?さらに、見るだけでも酸っぱそうで、実際にその味までもイメージできるのではないでしょうか。

しかし、一度目を開ければ、当然ですが目の前にレモンはありません。幸か不幸か、我々は現実とかけ離れたことをこれほどまでに深く思考することができるのです。

その思考力のためか、どうやら我々は、思考と現実を混同してしまうことによってさまざまな不安や悩みを抱えてしまうようです。

 

つまり、思考と現実をきちんと分けることができれば都合がいいわけです。そのためには、自分の思考をきちんと認識することが重要であると本書では述べていました。

「不安だ」「怖い」と感じた自分に対し、「今、自分は不安だと感じたんだ」と認識できれば、際限なく生まれてくるネガティブ思考を止めることができます。

そういった意味で、マインドフルネスは「不安や悩みをなくす」といよりは「不安や悩みをありのままに受け入れる」方法であると本書では説明していました。

 

感想

本ブログでもマインドフルネスに関する書籍はいくつか紹介してきました。

このようにマインドフルネスについて勉強してきて、専門家ではない私がなんとなく辿り着いたのは

マインドフルネスとは、自らを客観視することではないか?」

という曖昧な結論です。

上でも述べましたが、人間は言葉を生み出し、それを使って考えることを身につけました。すると、実際には目の前にないことにまで際限なく思考を巡らすことができます。

もちろん良い面もあることは否定しませんが、それと同じようにネガティブ思考に陥り、不安や悩み、恐れを感じてしまうことも多いです。

そして、それは漠然とした不安や悩み、恐れであることが多い気がします。何に対してそのようなネガティブな感情を持っているかも自覚しておらず、自覚していたとしても大したものでないことが多いです。

そんなときに、「あ、私は今、○○のことを考えて不安を感じたんだ」「今、私は××に悩んでいるんだ」と”気づく”ことが「マインドフルネス」なのではないかと、先入観や偏見のない素人なりに結論を出しました。

 

自分が不安や悩みを感じていることを自覚し、何に対して不安や悩みを感じているかはっきりできれば、多くの場合「なんだ、そんなことで悩んでいたのか」と思える気がします。

他人が不安や悩みを抱え、相談に乗るときは、冷静に客観的に状況を把握し、的確なアドバイスができる人は多いはずです。

それと同様に、自分を客観視できれば、いたずらに不安や悩みを抱えるような状況ではないことを理解でき、際限のないネガティブ思考を止めることができるのではないでしょうか?

 

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

マインドフルネスに関する書籍は何冊か読んできましたが、本書の特徴としては、セミナーのような形式で書かれていることです。熊野先生の説明の後には、実際に瞑想を実践する時間が設けられ、質疑応答の部分も詳細に書かれています。

また、随所に図やイラストが挿入さおり、内容がイメージしやすいです。実際、マインドフルネスを文字だけで理解しようとするのは大変難しいと感じました。そういう意味で、わかりやすい図やイラストがある本書は高評価です。

こんな人におすすめ

  • 「マインドフルネスとは?」と感じている人
  • 「マインドフルネスのやり方を知りたい」と思っている人
  • マインドフルネスの本を読んだが、いまいちイメージが湧かなかったという人

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