第40回 ジョシュア・ベッカー『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』

ジョシュア・ベッカー『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』

皆様、こんにちは。本日は、ジョシュア・ベッカー著、桜田直子訳『より少ない生き方 ものを手放して豊かになる』(かんき出版)をご紹介したいと思います。

感想

本書は昨今話題(?)の「ミニマリズム」に関する書籍です。「ミニマリズム」とは直訳では「最小限主義者」といったところでしょうか。一般的な意味としては、「自分のまわりのモノをできる限り減らして、本当に欲しいモノだけを手にいれる」という考えです。

現代人はとにかくモノに囲まれた生活をしているといって良いでしょう。パソコンやスマホを使えば、いつでもどこでも自分の欲しいモノが買える時代です。多くの人が毎月のネット通販は当たり前、人によっては毎週、さらには毎日などという人もいらっしゃるのではないでしょうか?たしかに、新しいモノを買ったときの喜びは大きいです。しかし、その喜びがその先も長く継続することは決してないでしょう。ある程度の時間経てば、またなんとなく満たされていない気持ちになり、新しい何かを求めます。

その結果、家や部屋はモノで溢れかえり、多くのお金を失います。残ったものは、使いもしない、喜びも感じない”ガラクタ”カードの請求書ぐらいでしょう。

こうした物質主義的な考えから抜け出そうとするのが「ミニマリズム」です。本書の中でも筆者が再三繰り返している主張があります。それは、「モノやお金は決して我々を幸せにはしない。」ということです。

と、ここまでは一般的に「ミニマリズム」とされている考え方です。「ミニマリズム」という考えを少しでも聞いたことがあるという方は、モノもお金も欲しがってはいけない、身の回りのあらゆるモノを捨てなければならないなどといったイメージを持っていることでしょう。実際に、「ミニマリズム」に関する他の書籍やネット上の記事を見ても、さも禁欲主義的な捉え方をされることが多いです。

しかし、本書では「ミニマリズム」は禁欲主義ではないと主張します。

いちばん大切にしているものを最優先して、その障害になるものは全て排除すること

これが筆者が語る「ミニマリズム」の本質です。「ミニマリズム」とは禁欲や不自由といった概念とは正反対で、自由であり、心の平安であり、喜びだと主張します。

この言葉は現代人の消費傾向を適切に言い当てていると感じます。我々は常になんらかの物欲を持っています。そして、それは多くの場合、今の自分では買えないようなものです。男性の場合は車や家、女性の場合はブランド物のバッグやアクセサリかもしれません。それが本当にいちばん欲しい物であるなら買うべきであるというのが筆者が提唱するミニマリズムです。しかし、私たちも多くが、その「いちばん欲しい物」に到達する前に、実際には欲しくもない物を買って目標を遠ざけています。毎月給料日には服を買い、ボーナスが入れば時計を買うかもしれません。買った直後は喜びや興奮を感じるもかもしれませんが、それはほとんど一瞬で冷めます。そして、やっとの思いで稼いだお金がなくなった現実を知り、「いちばん欲しい物」であった車や家から遠く離れた現実もまた知ります。これが、「いちばん大切にしている物を最優先できず、その障害になるものが溢れている状態」ではないでしょうか。(仮に車や家を買っても、実際にはそれほど幸せにはならないのでしょうが…)

私はまだ大学生なので、それほど多くのお金を手にしているわけではありません。しかし、それでも高校生の時を考えると、比べ物にならないほど金銭的な余裕が生まれました。欲しいものはなんでもとはいかないものの、高校生の時に欲しいと思っていたものはいくつか買うことができました。しかし、それで今が充実し満足しているかというと、そうでもない気がします。やはりモノやお金は我々を幸せにはしないのでしょうか…

モノがすぐに手に入る時代に暮らすわわしたちは「いちばん大切にしているものを最優先して、その障害になるものは全て排除すること」を特に強く意識すべきでしょう。最後に、「ミニマリズム」を実践しようと思えるような本文中の言葉をいくつか引用します。

  • 「あまりにもたくさんの人が、自分で稼いだわけでもないお金を使って、欲しくもないものを買い、好きでもない人を感心させようとしている。」
  • 「あれが手に入ったら、幸せになれる」という考え方は、もう捨てることだ。ものを手にいれることと、幸せは全く関係ない。
  • わが家を美術館にするつもりで管理しよう。美術館のすばらしさの一部は、すべてを飾らないところにある。なぜなら、それで飾っているものがより引き立つからだ。

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

大変おすすめです。「ミニマリズム」をは禁欲的で不自由な考え方だと関している方はぜひお読みください。おそらくその考えを大きく変わることと思います。また、本書ではミニマリズムの具体的な方法までも説明されています。すぐにでも実践できるわかりやすいもので、確実にミニマリストとしての第一歩を踏み出せるでしょう。ミニマリズムの本ではあるのですが、「人生を豊かに生きるには?」のテーマを終始掲げ続け、考えさせられる部分も多いです。

こんな人におすすめ

  • 「ミニマリズム」とは何かを知りたいという人
  • 「ミニマリズム」を禁欲主義だと考えている人
  • ものを手放して豊かに生きたいと思っている人

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