第35回 藤井英雄『マインドフルネスの教科書』

藤井英雄『マインドフルネスの教科書』

皆様、こんにちは。本日は、藤井英雄『マインドフルネスの教科書』(クローバー出版)をご紹介したいと思います。

感想

「マインドフルネス」に関する書籍は、第10回 久賀谷亮『世界のエリートがやっている 最高の休息法』第31回 吉田昌生『マインドフルネス瞑想入門』ですでに二度ほどご紹介しました。ちなみに今は日本マインドフルネス協会という組織が存在していて、そこでは以下のように「マインドフルネス」の定義しているそうです。

 今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること

「今、ここ」を意識するとよく言われるものです。たしかに、以前紹介した2冊の本でも、このような説明がなされていました。しかし、「今、ここ」を意識すると言われてもあまりピンときません。具体的な方法として「呼吸に意識を向ける」などの方法がよく言われているのですが、この状態が「今、ここ」に意識を向けたマインドフルな状態なのかは少々疑問でした。

本書でも「呼吸に意識を向ける」などといった瞑想法はもちろん説明されています。しかし、「マインドフル」な状態がどのようなものであるかを具体的に説明している点で、他の類書とは一線を画していると感じました。

「今、ここ」に十分意識を向けられた「マインドフル」な状態がどのようなものであるかを説明し、どうすればその状態に到達できるかも説明しています。また、マインドフルネスによってネガティブな感情を排除し、前向きな行動をすることが可能なようです。

今回は「今、ここ」に意識を向け、ネガティブ感情を排除するおもしろい方法があったのでご紹介したいと思います。

「マインドフルに自分を傾聴」

「今、ここ」を意識し、ネガティブ感情を排除するための方法として「傾聴」が挙げられていました。「傾聴」とは心理療法やカウンセリング基本的なスキルだそうです。カウンセラーがクライアント(患者)の不安や悩みを聞き、その時には、否定することもアドバイスすることもなく、ただただクライアント(患者)の話を聞くそうです。クライアント(患者)は自分の悩みや不安を話していく過程で、自分がどんな悩みや不安を抱え、それに対してどのような感情を抱いているかが客観視できます。

この、自分の感情の客観視こそが「今、ここ」を十分に意識したマインドフルな状態であるそうです。このようにして、マインドフルな状態であるがままの現実を受けて入れるだけでネガティブ感情は無くなっていくと筆者は説明しています。

本の中で出てきた例を挙げます。ある女性がデートの待ち合わせをしているのですが、待ち合わせの時間になっても彼氏を来ず、メールをしても返信がありません。そんな時に、「嫌われてしまったかもしれない」と思うことは「今、ここ」に十分を意識を向けられていない状況だそうです。あるがままの現実はただ単に「待ち合わせの時間に彼氏が来ない」「メールの返信が来ない」というだけです。寝坊や電車の遅れなどで待ち合わせ時間に間に合わず、急いで待ち合わせ場所に向かっているためメールに気づいていないだけかもしれません。

このように現実を客観視できれば、「嫌われてしまったかもしれない」という感情はおそらく湧いてこないでしょう。しかし、ここまで冷静に現実を客観視できる人は少ないと思います。「何かの事情で遅れているのだろうけど、もしかしたら嫌われたのかな…」と思ってしまうのが普通なのではないでしょうか?

その時に行うのがこの「傾聴」です。「今自分は嫌われてしまったと思い、不安になっている」と自分の感情を客観視できれば、ネガティブ感情を抑えられるといいます。

たしかに、これが自分ではなく他人の場合だったらそれほどネガティブにならない気がします。外出中に偶然友人に会って、その友人は恋人と待ち合わせしているが、待ち合わせ時間になっても彼(彼女)は来ず、メールの返信もないという場合だったらどうでしょうか?その友人が「どうしよう嫌われちゃったかも、不安だ。」と言ってきたらどんな言葉をかけますか?おそらく「何かの事情で少し遅れているだけだよ。心配いらない。」と答えられるのではないでしょうか。これは、やはり現実を客観視し不安という感情にとりつかれていないためにできるアドバイスだと思います。

不安や悩み、怒り、悲しみなどネガティブな感情が湧いてきたら、ネガティブな感情を否抱いている自分を客観視できれば、その後にその感情を引きずることなく行動できそうです!

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

まさに「マインドフルネスの教科書」と呼ぶにふさわしい内容となっています。「マインドフルネス」とはどのような状態のことか?どうすればその状態になれるのか?などなど、「それが知りたかった」という内容が大変多いです。本文中の例も豊富でわかりやすく、大変読みやすいです。ぜひ皆様もご一読ください。

こんな人におすすめ

  • 「マインドフルネスとは?」と思っている人
  • 「マインドフルネス」をより詳しく理解したいと思っている人
  • 何冊か本を読んだが、「マインドフルネス」についてなんとなく理解できていないという人

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