第34回 羽生善治『迷いながら、強くなる』

羽生善治『迷いながら、強くなる』

皆様、こんにちは。本日は、羽生善治『迷いながら、強くなる』(三笠書房)をご紹介したいと思います。

感想

羽生さんの本は、第8回 羽生善治『直感力』第15回 羽生善治『決断力』第16回 羽生善治『大局観 自分と闘って負けない心』とすでに3冊紹介してきて、今回で4冊目になります。以前に紹介した3冊は、タイトルの「直感力」「決断力」「大局観」について羽生さんの経験や考えを述べつつ、それらを普段の生活にも応用できるような形で教えてくれるものでした。今回の『迷いながら、強くなる』は計45のテーマについて羽生さんの経験や考えを語るエッセイ集のようなものとなっています。1つ1つが短く、それでいてためになることが多いのでおすすめです。

さて、タイトルにある「迷いながら、強くなる」に関する部分で、大変印象的な言葉があったので、引用します。

 今、何か問題に直面していたとして、それが解決できるかもしれないし、残念ながら解決できないかもしれません。

しかし、それを解決しようと頭を絞った経験や過程というのは、後々になっても自分を支えてくれ、やがて財産になるものだと信じています。

「天才」と称される羽生さんがこのような考えをお持ちであるということには驚きでした。日々の努力の積み重ねがあるからこそ、今のような華々しい成績があげられているのだと再確認しました。羽生さんは他の著作で、以下のようなことを述べていました。

才能とは、継続できる情熱である

この意味でいうなら、羽生さんはまさに「天才」なのでしょう。しかし、一般に使われるような「天与の才能があり、少しの努力で結果が出せる」のような意味で羽生さんを「天才」と称してしまうのは、逆に失礼だと感じます。これは、他の業界の「天才」と言われている方にも同様に当てはまります。「神ってる」で有名になった広島カープの鈴木誠也選手も、「自分はいいが、高校生が『神ってる』と言われたらかわいそう。」と述べていました。結果を出せた最たる要因である自分の努力がほとんど無視され、運やツキで結果が出たようなニュアンスの表現だからだそうです。

だいぶ話が脱線してしまいました。本書のタイトル「迷いながら、強くなる」の話に戻ります。羽生さん曰く、やはり「迷い」のなかでも必死にそれを解決するよう努力することが重要だそうです。どのように努力するべきかについて説明している部分があったので、少しご紹介します。

結果を度外視すると対処法が見えてくる

迷いには、何を選んだらいいか判断しかねる場合と、どうしたらいいか見当もつかない場合の2種類があるといいます。前者の場合は、選択肢がある程度絞れているので、比較的解決しやすいです。しかし、後者のほうは、選択肢もない、今の状況もわからない、今後の状況はましてやわからないという三重苦で、「混迷の極み」と羽生さんは表現しています。

この「混迷の極み」に陥ってしまった時にはどうすればよいのか?羽生さんは、その問いに対して、「どんなことでもよいので関連のありそうなことに何か取り組んでみる」と答えています。どんなに悩んでいても、何も行動を起こさなければ、迷いや不安は増えることはあっても減ることはありません。これは皆様も経験的に明らかかと思います。

成果や結果を気にせず、とりあえずやってみるのが、”急がば回れ”の最短コースだと思っています。

たしかに、そう言われてみればそうなのかもしれません。「不安なときはとりあえず手を動かせ」ということを以前に聞いたことがあります。人間は、スムーズに手を動かせると5分ぐらいで集中力の高まった状態になれるそうです。何かに集中している状態では、迷いや不安を忘れることができます。集中力が切れて我に返ったときに、ふと迷いや不安を再認識してしまうのは少し怖いですが、迷いや不安を抱えながらも何かに集中した時間は確実に自分が前進した時間です。しかも、集中して行った作業が、迷いに関連するものとなれば、たしかに解決に結びつきそうな気はします。

そてし、冒頭の引用文で示した通り、仮に解決できなかったとしてもそれは後々の人生できっと役に立つそうです。それならば、どんな迷いや不安を抱えていても行動あるのみですね!皆様にそう語りかけるとともに、なによりも私自身が肝に銘じておきます。

評価

※個人的な評価となります。

総合評価:

計45のテーマに対する羽生さんの考えや経験を述べたエッセイ集です。冒頭でも述べた通り、1つ1つが短く読みやすい上に、ためになることが多いので大変おすすめです。ちなみに「迷い」に関する部分は45のテーマのうちの1つなので、紹介しきれていない部分がほとんどです。ぜひ皆様もご一読ください。

こんな人におすすめ

  • 迷いや不安の最中にいるという人
  • 一流の勝負師の哲学に触れたいという人
  • 羽生善治さんに興味をお持ちの方

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